この記事はホームページ集客の完全ガイドのシリーズ記事です。ホームページ集客の全体像はピラー記事で解説しています。
「ホームページへのアクセスはそれなりにあるのに、問い合わせが月に数件も来ない」——この状態は、実は大きな伸びしろがある状態です。流入を増やす施策には時間がかかりますが、訪問者を問い合わせに変える改善は、早ければ当日から実施でき、数週間で効果を確認できます。
この記事では、問い合わせが増えない原因の切り分け方から、具体的な7つの改善方法、効果測定のやり方までを解説します。
問い合わせが増えない原因は2つに分けられる

問い合わせ数は、シンプルな掛け算で決まります。
問い合わせ数 = アクセス数 × CVR(問い合わせ率)
つまり原因は「アクセスが足りない」か「CVRが低い」かのどちらか(または両方)です。月間アクセスが数百件以上あるのに問い合わせがほぼゼロなら、CVR側に問題があります。逆にアクセスが月100件未満なら、ページを磨くより先に流入を増やす施策(SEO・MEO・SNS)が優先です。
📊 SOTEROS調査|問い合わせ改善の実態(サイト改善を実施した事業者99社)
- 改善後3ヶ月以内に問い合わせ数が増加:61%
- 最も効果を実感した改善の1位:問い合わせボタンの配置・文言変更(28%)
- 2位:料金の明示(23%)
- 3位:フォーム項目の削減(18%)
【調査概要】2025年4〜5月実施 / 対象:ホームページ改善を実施した中小事業者 / 方法:オンラインアンケート / 当社支援先・自主応募を対象とした独自集計
この記事では、アクセスが一定数ある前提で「CVRを高める改善」を中心に解説します。
今日からできる7つの改善方法

① 問い合わせボタン(CTA)を目立つ場所に複数設置する
最も効果が出やすい改善です。ヘッダーの右上・各ページの中間・ページ最下部の最低3箇所に、色のコントラストが強いボタンを設置しましょう。訪問者に「探させる」時点で、問い合わせの多くは失われています。
② ボタンの文言を「行動の結果が分かる言葉」にする
「お問い合わせ」よりも「無料で相談してみる」「30秒で資料請求」のように、押した後に何が起こるか・ハードルが低いことが伝わる文言の方がクリックされやすくなります。「無料」「30秒」「しつこい営業なし」といった不安を打ち消す言葉も有効です。
③ フォームの入力項目を減らす(EFO)
フォームの改善はEFO(入力フォーム最適化)と呼ばれ、CVR改善の定番です。必須項目は「名前・連絡先・相談内容」程度に絞り、住所や会社規模などは任意にするか削除しましょう。エラー表示が分かりやすいか、スマホで入力しやすいかも確認ポイントです。フォーム設計の詳細は問い合わせフォームの改善8つのポイントで解説しています。
④ 料金・費用の目安を明示する
「料金はお問い合わせください」は、訪問者にとって最大の心理的障壁です。正確な金額を出せない業種でも、「〇〇円〜」「事例:△△の場合□□円」のような目安を示すだけで、問い合わせのハードルは大きく下がります。
⑤ 実績・お客様の声で信頼を補強する
問い合わせ直前の訪問者は「この会社で大丈夫か」と迷っています。支援実績の数字・導入事例・顔写真付きのお客様の声を、問い合わせボタンの近くに配置することで、最後のひと押しになります。
⑥ スマホでの表示と操作性を最適化する
多くの業種で、アクセスの6〜8割はスマホからです。文字が小さくないか、ボタンが指で押しやすいか、電話番号がタップで発信できるか——自分のスマホで実際に問い合わせ操作を試してみてください。
⑦ 表示速度を改善する
ページの表示に3秒以上かかると、多くの訪問者は待たずに離脱します。画像のサイズ圧縮・不要なプラグインの削除だけでも改善することが多く、Googleの無料ツール「PageSpeed Insights」で現状を測定できます。具体的な手順は表示速度を改善する7つの方法をご覧ください。
7つすべてを一度にやる必要はありません。効果とかかる手間のバランスで言えば、①CTAの設置→④料金の明示→③フォーム削減の順で着手するのがおすすめです。この3つは費用がほぼかからず、早ければ当日中に実施できます。⑦の表示速度のように技術的な対応が必要なものは、制作会社や詳しい人の力を借りながら進めましょう。
問い合わせの「手前」の選択肢を用意する

「問い合わせ」は訪問者にとって心理的ハードルの高い行動です。特に高単価のサービスほど、いきなり問い合わせる人は少数派。まだ問い合わせるほどではない検討初期の訪問者を取りこぼさないために、ハードルの低い選択肢を用意しましょう。
- 資料ダウンロード:サービス資料・料金表・事例集など。メールアドレスだけで受け取れる形式に
- LINE・メールマガジン登録:すぐに依頼しない層と接点を持ち続けられる
- 無料診断・簡易見積もり:「まず現状を知りたい」というニーズに応え、自然に対話を始められる
これらの「中間コンバージョン」を設けることで、いきなり問い合わせでは取れなかった見込み客のリストが貯まり、中長期の集客資産になります。
📊 SOTEROS調査|「問い合わせの手前」の受け皿の導入状況(同調査・99社)
- 資料ダウンロードを設置:26%
- LINE・メールマガジン登録を設置:22%
- 無料診断・簡易見積もりを設置:15%
- 中間コンバージョンを何も設置していない:48%
【調査概要】2025年4〜5月実施 / 対象:ホームページ改善を実施した中小事業者 / 方法:オンラインアンケート / 当社支援先・自主応募を対象とした独自集計
信頼を高めるページ・要素のチェックリスト
問い合わせフォームの改善と並行して、サイト全体の信頼要素も点検しましょう。訪問者は問い合わせ前に、次のような情報を確認しています。
| 要素 | 確認ポイント |
|---|---|
| 会社概要・プロフィール | 代表者の顔写真・経歴・理念が載っているか |
| 実績・事例 | 具体的な数字とビフォーアフターで示せているか |
| お客様の声 | 実名・写真付き(許可を得たもの)で信頼性があるか |
| よくある質問 | 検討時の不安(料金・期間・流れ)に答えているか |
| ブログ・お知らせ | 最終更新が1年以上前で止まっていないか |
特に「更新が止まっているサイト」は、訪問者に「この会社、まだ営業しているのかな」という不安を与えます。月1回でもお知らせやブログを更新する体制を作りましょう。
ページごとの役割分担を設計する
問い合わせはフォームページだけで生まれるものではありません。訪問者は複数のページを回遊しながら気持ちを固めていくため、各ページに「次にどこへ進んでもらうか」の役割を持たせることが重要です。
| ページ | 役割 | 設置すべき導線 |
|---|---|---|
| トップページ | 3秒で「自分向けのサイトだ」と思わせる | 主要サービスへの入口+目立つCTA |
| サービス紹介 | 内容・料金・流れで不安を解消する | 事例ページへのリンク+CTA |
| 実績・事例 | 「自分と似た事例」で自分ごと化させる | 同種の相談への誘導CTA |
| ブログ・コラム | 検索から新規訪問者を連れてくる | 関連サービスページへの内部リンク |
「どのページから問い合わせが生まれているか」をGA4で確認すると、強化すべきページが見えてきます。
改善の効果を測定する方法
改善は「やりっぱなし」では意味がありません。次の3つの数字を毎月確認し、改善の前後で比較しましょう。
- アクセス数(セッション数):Google Analytics 4で確認。流入経路別の内訳も見る
- 問い合わせ数(CV数):フォーム送信完了ページの到達数をコンバージョンとして設定する
- CVR(問い合わせ率):問い合わせ数÷アクセス数。改善施策の効果はこの数字で判断する
測定環境の整え方や、数字をもとにした改善サイクルの回し方は、効果測定とKPI設定の完全ガイドで詳しく解説しています。
業種別|問い合わせを増やすための重点ポイント
改善の優先順位は、業種・ビジネスモデルによっても変わります。自社に近いタイプの重点ポイントを確認してください。
| 業種タイプ | 重点ポイント |
|---|---|
| 店舗型(飲食・美容・治療院) | 電話ボタン・予約導線・営業時間とアクセスの分かりやすさ。Googleビジネスプロフィールとの連携も必須 |
| 士業・コンサルタント | 無料相談の入口・人柄が伝わるプロフィール・守秘義務への配慮の明記 |
| BtoB(法人向け) | 資料ダウンロード・導入事例・「担当者が上司に説明できる」情報の充実 |
| 修理・緊急対応型 | 電話番号の常時表示・対応エリアと駆けつけ時間・概算料金の即答性 |
共通するのは「訪問者が行動する直前に感じる不安を、先回りして解消する」という考え方です。自社の顧客が問い合わせ前に何を気にしているか、実際の商談で聞かれる質問を思い出しながら点検してみてください。
問い合わせ後の対応スピードも成約率を左右する
見落とされがちですが、問い合わせフォームの改善と同じくらい重要なのが「問い合わせが来た後の対応」です。問い合わせした人の多くは複数の会社に同時に連絡しており、最初に丁寧な返信をした会社が有利になります。
- 自動返信メールを設定する:「受け付けました・○営業日以内に返信します」だけでも安心感が違う
- 可能なら当日〜翌営業日に一次回答する:完璧な回答でなくても、早い反応が信頼につながる
- 問い合わせ内容を記録する:よくある質問はFAQやページ改善のネタになり、次の問い合わせを生む好循環になる
広告で流入を増やす前に、必ずCVRを改善しておく
「問い合わせを増やしたい」と考えたとき、真っ先に広告を検討する方が多いのですが、順番には注意が必要です。CVRが低いまま広告費をかけると、穴の空いたバケツに水を注ぐ状態になり、費用対効果が大きく悪化します。
目安として、まず本記事の7つの改善を実施してから広告に投資する方が、同じ予算で得られる問い合わせ数は確実に増えます。広告用のページを別に作る場合は、ランディングページの作り方を参考にしてください。Web広告自体の種類と始め方はWeb広告集客の完全ガイドで解説しています。
よくある失敗パターン
失敗1:デザインのリニューアルだけで解決しようとする
「サイトが古いから問い合わせが来ない」と考えてデザインを一新しても、CTA・フォーム・信頼要素が変わらなければ結果も変わりません。見た目より先に、この記事の7項目を点検しましょう。全面的な作り直しを検討する場合はリニューアルで集客を改善する方法をご覧ください。
失敗2:一度にすべて変えてしまう
複数の改善を同時に行うと、どれが効いたのか分からなくなります。優先度の高いもの(CTA→料金明示→フォーム)から1つずつ実施し、2〜4週間ごとに数字を確認するのが理想です。
失敗3:自社目線でチェックしてしまう
自社サイトは見慣れているため、問題点に気づきにくいものです。可能であれば、サービスを知らない知人に「このサイトで問い合わせまでやってみて」と依頼し、つまずいた箇所を教えてもらいましょう。第三者の視点は、それだけで貴重な改善リストになります。自社での改善が難しいと感じたら、アクセスデータを踏まえた診断を専門家に依頼するのも近道です。
よくある質問
Q. アクセスはあるのに問い合わせが来ません。何から手を付けるべきですか?
A. まずスマホで自社サイトを開き、「初めて見た人が30秒で問い合わせまでたどり着けるか」を確認してください。問い合わせボタンの位置・フォームの項目数・料金の明示、この3点の改善だけで変化が出るケースが多いです。
Q. 問い合わせフォームの項目はいくつが適切ですか?
A. 最初の接点では「名前・連絡先・相談内容」の3〜5項目が目安です。詳細な要件は問い合わせ後のやり取りで確認する設計にしましょう。項目を減らすほど完了率は上がりますが、電話番号を必須にするかどうかは、営業スタイルに合わせて判断してください。
Q. 電話とメールフォーム、どちらを優先すべきですか?
A. ターゲットの年齢層と商材によります。緊急性の高いサービス(修理・トラブル対応など)は電話、比較検討型のサービスはフォームが好まれる傾向があります。両方を用意し、スマホでは「タップで発信」できる電話ボタンを設置するのが理想です。
Q. 改善の効果はどうやって測ればいいですか?
A. Google Analytics 4でフォーム送信完了をコンバージョンとして計測するのが基本です。改善前後で「訪問者数に対する問い合わせ数の割合(CVR)」を比較すれば、施策の効果を数字で判断できます。
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